2021-05-20

内憂

GPD MicroPC でよくある故障は3つ。

一つ目はヒンジが割れること。
二つ目は SSD が故障すること。
三つ目はバッテリーが膨張すること。

それで去年の5月には、見事に一つ目の故障を引き当ててしまったのは、「外患」に書いた通り。

一つ目を引き当ててしまったのだから、二つ目と三つ目もあるに違いないと思って、ヒンジの修理と並行して対策することにした。

まずは SSD の故障対策から。
SSD 故障の原因は、初期内蔵の SSD の品質が良くないせいなので、まともな SSD に交換するだけで対策完了となる。

問題はどの SSD に交換するか。
GPD MicroPC で使える SSD は M.2 Type 2242 の SATA なんだけど、2020年夏の時点でほとんど選択肢が無かった。というかトランセンド製 SSD のみ。
確かに Amazon とかで他のメーカーの SSD は出てくるけど、よく知らないメーカーの粗悪な SSD が嫌なのに、よく知らない別のメーカーの粗悪かも知れない SSD に交換するのは本末転倒というもの。

というわけで、TS512GMTS430S に交換した。

GPD MicroPC の SSD 交換手順は簡単なので、詳しくは書かない。本体裏側のネジを外してカバーを開けたら、SSDを固定しているネジを外して、SSD を交換後に逆の手順で組み立てるだけ。

データの移行も、元々大したデータは入ってなかったから、単に GPD 公式のリカバリーイメージで初期状態にすればいい。

……はずだったんだけれど、少々手間取った。
まず、公式のリカバリーイメージは Google ドライブで配布してるんだけど、これがダウンロードできなかった。データの転送量がどーのこーのと言ってダウンロードさせてもらえない。
幸い、Google Workspace (当時はまだ G Suite という名前だった) を契約していたので、Google アカウントでログインしてから試みると、あっさりダウンロードできた。金の力。

これであとはリカバリーするだけ。
……とはならなかった。
ダウンロードしたリカバリーイメージを Windows Defender でスキャンしたら、「Trojan:Win32/Zpevdo.A」が居るとのこと。
丁度、ヒンジの件で GPD とメールでやり取りしていたので、ついでに聞いてみたのだけれど、私の英語がヘタクソなせいか華麗にスルーされた。

結局、公式リカバリーイメージは諦め、Microsoft から Windows 10 のイメージをダウンロードして、USB メモリでインストールすることにした。

ドライバーが足りなくて動かないんじゃないかと心配したものの、インストールもその後の動作も問題無かった。
ただ、SSD のせいかドライバーが足りないからなのか、負荷をかけ続けると前より熱を持ちやすくなり、高温が原因で頻繁にスリープするようになってしまった。
YouTube で動画を立て続けに観たり、サードパーティ製のセキュリティソフトでフルスキャンをかけたりするともうダメ。
HoI4 でアメリカの NF を表示しただけでスリープしたのには、さすがに閉口した。

SSD に Thermal Grizzly Minus Pad 8を貼ってみたりしたけど改善には至らず、今も「あまり無理をさせない」という運用でカバー。

次にバッテリーの膨張対策なんだけど、これは予防することができなかった。

ちょうど、ヒンジ修理のために GPD MicroPC の分解を繰り返してた頃で、最初は本体底面のネジが少し抜けにくくなっただけだったので、分解を繰り返したせいでネジ穴を痛めたのだと思っていた。

そのうち、LCD をきちんと閉じることが出来なくなり、もしやと思って見てみたら、バッテリーが見事に膨張していた。分解を繰り返していたのに何故気が付かなかったのか。

原因には心当たりがある。
GPD MicroPC を分解した時に、当然、バッテリーも外したんだけど、バッテリーを固定している両面テープが思いのほか強力で、結局、強引に剥がしてしまったんだった。
その時にどうもバッテリーを痛めたらしい。
両面テープなんだから、LCD 交換の時みたいにペラペラカードを使うんだった。

すでにかなり膨張していたし、四の五の言わずに GPD ダイレクトでバッテリーを購入する。9,000円。安くはない。

しかし、それなりにお代が掛かっただけあって、バッテリーはすぐに問題無く送られてきた。さすが。

GPD MicroPC のバッテリー交換手順も簡単なので、詳しくは書かない。
本体裏側のネジを外してカバーを開けたら、端子のネジを取ってから端子を外して、(ペラペラカードをバッテリーと本体との間に差し込んで)旧バッテリーを剥がしてから、新バッテリーを本体に張り付けて、あとは逆の手順で組み立てるだけ。

バッテリー交換後はトラブルも無く使えてる。
……のだけれど、元々 315 ドルで貰ったものに随分と手間暇お金が掛かってしまった。
こんなことだったら、普通に公式代理店で買った方が安かったのだろうけど、トラブルも含めてクラウドファンディングの醍醐味ということで。

GPD WIN3?
うーーーーーーーーーん。

ホームへ戻る